2009年2月10日火曜日

『めし』('51 日)



『めし』('51 日)

監督/成瀬巳喜男
原作/林芙美子
監修/川端康成

良き妻を演じてきた女性(原節子)が、ふとしたきっかけで
自分自身の人生の意味を問い直し
新しい生き方を見出そうとする、という物語。
夫(上原謙 )をはじめ、周りの人間は妻の変化に混乱し
自由奔放に生きる姪の里子もまた、トリックスターとして
物語をかき回します。

さて、はたしてこの物語はどういう結末になるのだろう?
と思いながらハラハラして観ていましたが
実はこの映画の原作である林芙美子の同名長編小説は
連載中に林が急逝したことで、未完の絶筆となっているんですね。

そんな事情があり、映画のラストシーンは
監督の成瀬らによって独自の結末が付与されています。

(林芙美子自身がどのような結末を想定していたかは
実際には不明だそうです。)


しかし、僕が言うのは甚だおこがましいんですが
映画のラストにはスッキリと納得はできませんでした。

ただ、そもそもこの作品に納得のいく結末があるとは思えない。
これはなんというか一人の女性作家が人生の最後に残した
大きな「問い」なのかな、と感じる部分があります。

語弊はあるかもしれないけど
この作品は、結末が書かれなかった、というところに
本当の結末があるのかな、と。