2009年8月10日月曜日

『精神』『精神病とモザイク』



精神障害者に
いっさいモザイクをかけずに
ありのままを映すこと。

それはこの映画を撮る上で
想田監督がはっきり意図していたことのひとつで
僕がこの映画を観ていちばん印象に残ったのも
患者さん達の顔や声だった。


もし、この映画の出演者に
ちょっとでもモザイク処理がかけられていたら
それほど心に残る作品にはならなかったと思う。


その人が今そこに生きているという事実。
その人が自分と同じ一人の人間だという事実。

モザイクはそういう根本的な事実を見えにくくしてしまう。


『精神』公式サイト