2008年7月29日火曜日

『シッコ』('07 米)


アメリカの医療制度はほとんど崩壊しとるな。
マイケル・ムーアの演出を差し引いたとしても
あまりにもひどい。

問題はこのシステムが
金や利権を求める政治家や企業の
たゆまぬ努力によって築き上げられてきたということだろう。
と同時に、共産主義アレルギーが
その背中を押してしまった。


たとえば、図書館が高額の入館料をとったり
収入や地位に応じて入館規制しても
図書館に行く人が減るだけだろう。
書店に行けば本はあるし、
第一、本は読まなくても死なない。

でも、医療の場合はそうは言ってられない。
イデオロギーの問題ではなく
けがや病気で働けなくなった人がいたら
助け合いが必要になるのは当然だっていう話だ。

日本の医療制度は
アメリカに比べたら比較的まともに機能している方なんだろうけど
育児や年金制度のことなんかを考えても
決してこれが対岸の火事だとは思えなかった。