2008年9月10日水曜日
『TOKYO!』('08 仏=日=韓=独)
遅ればせながら
映画「TOKYO!」観ました。
オムニバスの映画って
結構当たり外れが大きいと思うんだけど
監督は3人くらいがちょうど良いかも。
(面子にもよるんだろうけど。)
カラックスもポン・ジュノもよかったけど
ミシェル・ゴンドリーのが一番好きでした。
カラックスの過去の作品はあまり知らないので
そのうち時間をみつけて観てみようと思います。
作品に出てた銀座の街並みがちょっと懐かしかった。
ポン・ジュノ
ボクは「グエムル」はナシ派なんですが
結構好きな人いますよね。
個人的には「殺人の追憶」とかの方が好き。
今回のはオタク妄想系でキモおもろかったです。
ミシェル・ゴンドリーは面白い映像作家から
面白い映画監督になってきたなー、と。
今回の「インテリアデザイン」は
おはなしとしてすごく身につまされるものがあった。
人がいいんだけど売れなくて
自己満足な映画を撮っている映画監督(加瀬亮)
と、そんな男を彼氏にもつ女性(藤谷文子)が
東京でできるだけ安いアパートを探してるんだけど見つからない。
マイカーもレッカーで持っていかれてしまう。
しょうがなく何日も友達の家に泊めてもらっていると
ある日女性の方の体に異変が起こるんですな。
要するにみんな「自分探し」というか
「自分の居場所探し」をしてるんだけど
自分がおさまりの良い場所を求め出すと
それが結構ミッション・インポッシブルなことである
ということが徐々に分かってくる。
自分が思い描く理想や夢と
相反する他者や現実のどうにもならなさから
やがて否応なく自分自身の方が
体ごと大きな改変を迫られる。
すげーわかる、と思いました。
それでも
居心地の悪さがまったく無くなる
ということはないのかもしれないですが。
余談ですが、この映画と同じく
”自分の人生に何を配置するか”あるいは”自分自身をどこにどう配置するか”
みたいなことを、部屋のインテリアになぞらえた映画で
ウディ・アレンの「インテリア」(’78)という映画があります。
これもまたちょっと違う感じですが
名作中の名作です。