僕が大学4年生の時
手塚賞の受賞式で一度赤塚さんにお会いしたことがあります。
「君たちの漫画はみんな似ていて同じにしか見えない。
悔しかったらドラえもんを描いてみろ。」
今年は同じく戦中派の上田トシコさんも亡くなられましたが
僕達がその世代から学ぶべきことは少なくないと思います。
赤塚さんもそうだし、黒澤明監督や、水木しげるさん
たとえば食べ物を現地調達せざるをえなかった日本軍の貧しさは
それを身を以て体験した人間のその後の生き方に
少なからぬ影響を与えたのではないかと思います。
赤塚さんがオリジナリティの大切さを言っていたのも
それが処世術として合理的だったから
という部分もある気がします。
しかし面と向かって
叱咤激励してくれる先輩が少なくなっていくのは
やはり寂しいですね。
謹んでご冥福をお祈りします。