2008年7月22日火曜日
『告発のとき』('07 米)
原題/「In The Valley of Elah」
(エラの谷とは旧約聖書でダビデ王がゴリアテを倒した場所を示す)
イラクへ出兵した息子が
米国へ帰還後、謎の失踪を遂げる。
元軍人の父(トミー・リー・ジョーンズ)は息子を捜索するが、
後日息子は無惨な姿となって発見される。
『クラッシュ』(2004)のポール・ハギス、監督第2作目。
この人は『ミリオンダラー・ベイビー』や
『硫黄島からの手紙』『父親たちの星条旗』の脚本も書いている。
上手な監督だと思う。
主演のシャーリーズ・セロン、トミー・リー・ジョーンズも良かった。
特にこの作品でアカデミー主演男優賞にノミネートされた
トミー・リー・ジョーンズの演技は圧巻。
映画の佳境、
犯人がついに自供をはじめると
彼は我が子を殺した人間をじっと凝視する。
その般若のごとき形相は大国の陥った自己欺瞞が
一人の人間に取り憑いたかのようなゾクっとする演技だった。
邦題は今一つ。
『告発のとき』日本語版サイト